刑務所暮らしを体感しようとした話
あまりにも規則正しい生活とかけ離れている自分が嫌になった。
ここ数日は特に酷くて「昼」や「夜」という概念がそもそも消失している。
午前2時を指す時計を見ると夏休みの小学生のようなワクワク感とともに冷蔵庫を漁り始めてしまう。
午前3時にTwitterや動画サイトをハシゴしながらカルピスを啜る。
午前7時に自室から出て、さも「え?俺?早起きしたんですけど?」みたいな顔で家族と共に朝食を摂り「え?今から勉強しますけど?」みたいな顔で自室に戻り、泥のように眠る。
18時ごろまでたっぷり眠る。
我ながら情けない。
そこで今日の午前5時、夜更かしの延長で起きていた俺は思い立った。
刑務所にいる受刑者は規則正しい生活をしていると聞いたことがある。
刑務所で暮らした方が俺は勉強できる気がしてきた 軽犯罪で10ヶ月ぐらい捕まって"牢人"になろうかな
— 白い犬 (@2019reiwa) 2019年4月15日
マジで牢人になろうかな。
深夜(もはや早朝)特有のテンションで行動力がぐーんと上がった俺に敵などない。
すぐに刑務所の一日を調べた。
6:40起床、ぬるすぎやしないか?
俺は誇り高き浪人生、ここは6時起床だろ!
といった具合にアレンジが加えられ、完成したのがこちら。
刑務所リスペクトで「勉強」を「作業」と表記した。
これが実行できたら最強では?
午前5時、一睡もせずに頭が悪くなっていた俺はマジでそう思った。
今日はこの予定表通りに過ごす気満々だった俺は「6:00起床」まであと30分あることが煩わしくて、時間潰しのために5時半から英単語の暗記を始めた。(30分)
待ちに待った6:00。俺はすぐさま用意しておいたパンにかじりつく。
30分かけてゆっくりといただく。時間は厳守なのだ。
そしてパンの最後の一片が口に入った頃、時計は6:30を指した。
「作業」が始まる……
俺は机の横に積んでおいた「入試問題集 数学1A」を開いて……
結論から言うとここで記憶は途絶える。
意識を取り戻した頃、時計は16:00を指していた。
アァ……
刑務所暮らしチャレンジ、初回は失敗に終わったのだった。